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2012年 02月 03日

XX KLUV 3

XX KLUV(チョメチョメクラブ)3とはyoungasの浅野と仲はやはり解せないほうshinodaが憧れのあの娘と全力で妄想恋愛をしてみるキモカワユスなコーナーです。

-節分ちゅーことは福は内SP-

第6回<ももいろクローバーZ-前編->

「以上!私たち今会えるアイドル!週末ヒロインももいろクローバー!ゼーットッ!ありがとうございました〜〜〜」

PCの前。アイドルももいろクローバーZが汗だくの笑顔で観客に手を振っている。今日のUstも最高だった〜〜。にやけながら書き込みをしていると部屋のドアをがさつに叩く音。というよりも蹴ってるなこの音は。

ドンッ!!ドンッドンッ!!
「お兄ちゃ〜〜ん!!お兄ちゃ〜〜ん!!死んでんの?」

妹の詩織だ。

「腹へった〜〜!!開けろ〜〜」

やれやれという感じでドアを開けると詩織が走って飛び込んで来てベッドの上に寝転がる。
ベッドの上に置いていたCDや本ががさつに飛び散る。あ〜イライラする。

「ま〜たアイドル見てたの?お兄ちゃん本当キモイよ?」
「余計なお世話だ!ていうか今日は月曜日だからお前が飯当番だろ?」

ウチは詩織が幼い時に親が離婚。親父に引き取られたのだがすぐに単身赴任となり俺が詩織の父親兼母親ってわけだ。

「ていうかめんどくさいからお兄ちゃんのバイト先のお弁当もらってきてよ!」
「そっちのがめんどくさいだろ!俺は今日オフなんだぞ!」
「コンビニバイトとアイドルのライブばっかりのくせに何がオフよっ!」
「う…うるせーっ!!ていうかお前さっきレトルトカレー食ってなかった?」
「うん!」
「食べてばっかじゃん!」
「うぇへへへへ」

さすがに呆れたが仕方なく上着をはおると部屋を出た。
詩織が俺の漫画「GANTZ」を横になって読みながら「ハンバーグ弁当お願いしま〜〜す」と笑顔で手を振っている。



外に出るとさすがに寒い。

身を縮こませながらバイト先のコンビニへと小走りで急いだ。


青と白の灯りが見えてくる。

「いらっしゃいませ〜」
満面の笑顔。あ、そうだ。今日は愛しの夏菜子ちゃんの出勤日だった。夏菜子ちゃんも俺に気づいてくれて無言で小さく手を振っている。
バックルームに入ると同僚の曽之川がイヤホンをがっつりしたままDSをやっている。
「うーす」
「うーすってお前勤務中だろ?」
「堅いこと言うなよ。おかげで愛しの夏菜子ちゃんが出迎えてくれたろ?」
「う…うるせーなっ」
「どうせまた弁当だろ?そこ」
曽之川の指の先、廃棄の弁当を貰いに来るのが当たり前になっているから、もう二つ袋に入っている。
「わりーな」
「いつもここまでしてんだから今度詩織ちゃんとデートさせろよな?」
曽之川はいいやつなんだがプレイボーイが過ぎる。もちろん無視だ。
「じゃーなサンキュー」
DSにまた目を落とし曽之川は軽く手を振った。
売り場に出ると夏菜子ちゃんと目が合う。
お客さんは一人もいない。
夏菜子ちゃんが白と水色の制服で小走りに近づいてきた。
「今日丁度電話しようと思ってたんです!私あと10分で上がりなんですけどこの後少し時間ありますか?話があって」
体温が急激に上がる。
「いいよ」
俺は平静を装って頷いた。

弁当をぶら下げて外で待っているとブレザー姿の夏菜子ちゃんが現れた。赤いマフラーも可愛すぎる。
「ごめんなさ〜い。お待たせしました。ていうかしおりん待ってますかねお弁当」

詩織と夏菜子ちゃんは同級生だ。

「いや。大丈夫だよ。少しぐらい待たしときゃいいんだあんなヤツ」
「仲良しなくせにぃ!あ、じゃああそこのドトールでもいいですか?」


二つ並んだホットティーより自分の脳内が沸騰し始めている。
汗が止まらない。
「そんなに暑いですかここ」
夏菜子ちゃんが笑顔で聞いてくる。
「何だろう?風邪かなぁ。わはは」
「風邪引いてるんですか!ごめんなさいっ!じゃあ帰りましょう!」
「いやいやいやいやいやいや!大丈夫だから。話ってなーに?」
「あ。すいません…。えっと…高城のことなんですけど…」
「…れにちゃん。まさかまた曽之川に…フラれた?」

高城れにとはうちのコンビニバイト女子の一人で曽之川に何度も告白をしていて何度もフラれているらしいとの噂があった。
「曽之川さんはもういいみたいで……今あの娘がお熱なのは……」
そう言ったきり黙ったまま夏菜子ちゃんが俺を見つめている。

「へ…?お…俺?」
「俺…です!!!」
「え〜〜〜〜〜!!!!!!」
ドトール中に俺の汚い声が響いている。

「で…あの…」
「いや待った!!!来てるとか言わないよね??」

視線の先、ドトールのガラスの向こうに満面の笑顔で手を振るれにちゃんがいた。

つづく

by youngas | 2012-02-03 21:42 | XX KLUV3


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