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2009年 04月 28日

やがちゃんのXX KLUV 2

やがちゃんのXX KLUV2とはYOUNGASのいわゆる巨乳が苦手なほう・シノダが完全妄想で理想の逢い引きをしてみるコーナーです。

第7回<吉瀬美智子>

くたびれきった毎日を癒すかのような「いってらっしゃい」の声。笑顔で振り返り手を振る夫。
こんな生活も悪くない。
……のだろう。僕が夫であったなら…。

巨大団地のゴミ置き場。最後の生ゴミをつかんでゴミ収集車に投げ入れる。

赤すぎる夕日を背に消えない生臭さを感じながら家路につく。夕日の差し込んだ明るすぎるアパートの部屋。畳に寝転んで思い出していた。あの奥さんの明るい笑顔と真新しいピンクのエプロン。


次の週もあの夫婦が手を振り合う所に出くわした。
その翌週も。

しかしある日。
夫だけが険しい表情のまま通り過ぎていく。あの奥さんは今日は見送りに来ていなかった。
不思議に思っていると手に持ったゴミ袋が裂けて中身がこぼれ落ちた。
拾い集めていると目の前にサンダル。女性の足だ。
見上げるとあの奥さんだった。
「これもいいですか?」
ゴミ袋を差し出してくる。よく見ると右目が腫れ上がり痣になっていた。
ゴミ袋にはあの真新しいピンクのエプロンが入っていた。
目にうっすら涙を浮かべて彼女は立ち去った。
「あら吉瀬さん!」
おそらく団地内の住人であろうおばさんが声をかけるが彼女は軽くお辞儀をして行ってしまった。
吉瀬さん…っていうんだ。


その翌週。今度は夫も彼女も現れなかった。

ある休みの日。いつのまにか僕はあの団地の前にやって来ていた。
何の気なしに見上げているとあのおばさんと目が合った。
「あら!ゴミ収集のお兄さんじゃない?」
「はい…」
「いつもご苦労様。今日はお休み?」
「……吉瀬…」
「え?吉瀬さん?お知り合い?」
「親戚なんです」
「あら!そうだったの!大丈夫なの?」
「…」
「あらごめんなさい!あんまりいい話じゃないものねぇ?」
「いや!あの逆に俺あんまり詳しく知らなくて。聞いてますか?色々」
「いや、私もヒドいDVで離婚協議中ってことだけしか知らないのよ。お身内の方だったらお話聞いてあげた方がいいんじゃないの?」
「今いますか?」
「いると思うわよ」

301号室の扉の前。
親戚のフリしてやって来たとはいえ呼び鈴を押したらただのヤバいヤツだ。
俺はさっさと帰ろうと階段を降りようとした。その瞬間。扉が開き涙を目に溜めた奥さんが飛び出してきた。そして俺に抱きつく。
「あいつを殺して」
耳元で囁いた。




「お~い!次いくべ~!日が暮れちまうべよ~~」
ゴミ収集車の運転席から顔を出した村田さんが歯の無い顔で笑っている。
裂けたゴミ袋から落ちた生ゴミを拾い集めている自分に気がつく。

「いってらっしゃい!」

その声に振り返るとピンクのエプロンが朝の風に揺れていた。


※この日記に関するお問い合わせ、質問、意見などは一切受け付けておりません。
また、この日記を読んで某事件で地デジのCMキャラが地デジカという悲しいキャラに変わっていたなどの苦情もお断りいたします。

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by youngas | 2009-04-28 22:48 | やがちゃんのXX KLUV2


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