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2011年 11月 01日

やんがすちゃんのYMO(Youngas Movie's Opinion) vol.9

やんがすちゃんのYMOとはYOUNGASが映画について勝手かつダラダラと語り散らかすコーナーです。
(大いにネタバレを含みます。鑑賞後に読まれることをおすすめいたします)



映画『ブラックスワン』を観ました。


f0182863_18405663.jpgいろいろなところで絶賛されているだけあって、大変面白かったです。
ダーレン・アロノフスキー監督の前作『レスラー』も評判ですよね。まだ観れていませんので、ちかいうちにこちらも観てみようと思います。
もう書きつくされていますが、やはりナタリーポートマンの存在感がすごい。観終わった今でも、まずナタリーポートマンの味が最初にします。要は真面目で正統派、かつ親からの情熱を一方的に受けすぎたサラブレッド風バレエダンサーが、大きな重圧や諸々のプレッシャーからメンヘラとなるも最終的には克服し(たのかな??)自己最高到達点とも言える演技ができる物語。 と、自分は解釈しましたが、そこは各個人個人でとらえ方が違う気がします。なにかを表現したり、創作物を評価される立場の人間ならではの心の動き。それを自分と照らし合わせて見る人と、そういう人ってそうなんだーって人、どちらにも楽しめる気がします。
ナタリーポートマンの一般社会内にいればガリと呼ばれてしまいそうな体つきや顔つき、少なくとも素人には違和感がないレベルで誤魔化しきれている上半身のバレエ的な動き、官能的な表情。そのあたりの役作りはかなり凄い。全体に覆われている『不穏な空気』にマッチした不穏な体つきだと思います。この作品で最高に好きな部分が、この『不穏な空気感』です。なんとも言えない居心地の悪さと緊張感が終始曇り空で最高なんです。一見ファンシーな部屋や表情にも簡単に壊れそうなもろさがあったり、娘の幸せ第一主義みたいなママもかなり沸点が低い。ヒステリックに娘をコントロールしようとする感じがいまにも襲ってきそうなミザリーのようで、なんとも緊張しちゃうし。
演出家・舞台監督風のオジさんもなかなか面白い存在感でした。舞台や役作りを第一に考えているように振舞うものの、結局はダンサーを女性として見てしまっている男のアレな感じ。かと思えばナタリーポートマンと「踊りながらのペッティング」というなかなかのプレイを見せるも、最後までいかない「じらし」別名「ぬれせんべい」をみせたり。そのあたりも兎に角『不穏』。
それだけではなく意図的に作った『不穏』要素がかなり散りばめられてましたよね。カメラがパーンして見きれる直前に部屋に貼ってある似顔絵の目だけスス~と動いたり、鏡に映っている自分と現実の自分の動きに若干の違いがあったり。すれ違いざまに軽く笑われたり声をかけられたり。
なかでも鳥肌ものだったのが開始1時間後あたりに仲間でありライバルであるリリーとクラブに出かけるシーン。みんな大人だからわかると思うけど、クラブのチカチカする照明、いわゆるストロボの下で踊るシーン。なんでもあそこ1秒に20コマ近くいれてるらしいんです。なんか違和感あったんです、見てて。なんだろうと思ってコマ送りで見てみたらスゲー色々もりこまれてた!!!ギャーーーですよ、あれ。世に言うサブリミナル効果ですかね。

なぜか蝶が舞っていたり

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黒鳥ポートマンの目元アップだったり

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ほかにもニナの顔が3つあったり、スクリームみたいに顔がグニャーって伸びてたり、舞台上にいる鳥のお化けみたいなやつがいたり。いやーこの後のクラブを速足で出ていくシーン、タクシーでの手〇ンのシーン込み込みで今年ベスト級の場面でした。
いやー不穏。
だからですね、もう誰が味方で敵か。嘘かホントか。現実か錯覚か。もう端から端まで疑心暗鬼ですよね。だから夢オチっていっても成立しちゃうし、全てメンヘラ故の幻聴幻覚・被害妄想とも言える。そここそが最高でした。それで良いと思います。面白かった!!!

あとあれね、ニナのオナニー場面。女の子の自慰行為を詳しく知りませんが、ジワーっとくる気持ち良さみたいなのが伝わりました。男のそれはガッガッと鋭角なもんで、あんな丸さはないですよね。もうひとつリアルだなーと思ったのが左手でやってたとこ笑 いかにもホワイトらしい。

もう1つ。ネットで書かれてたって宇多丸さんが言ってたんだけど、万引き事件以降いまいちパッとしないウィノナが物をパクられる役というウィット!狙いか偶然か?最高です。


そんなこんなで最高なんですが、あえて言わせてもらっていいですか?
理解力が低いだけのグチなんだけども。。。

元花形トップダンサーのベス(ウィノナライダー)が降板され、落ちていく様をもう少し丁寧に説明するシーンが欲しかった!控室で花瓶を鏡に投げつけるベス。怒れ狂いニナに罵声を浴びせ去っていくも、何に怒っているのかがサッパリ分かりませんでした。てかオマエ誰?みたいな感じでした。その前に現役ダンサーが数人でベスの陰口をたたいているものの、その矛先がベスに向かっていると思わせるヒントが少なかった。そのあとニナが荒れた控室に入り口紅をパクるシーン。あれも後々わかる『あこがれの存在だったから記念に何か欲しかった』という動機がその段階では分からない、、、というか、かなり注意深く見ている人。さらにキャストの関係性をしっかり掴んでいる人(あの段階で掴むのは至難の業)じゃないと理解できない気がします。
あと、私も大人の女性なのよ!!と言いたげな夜遊び帰りのヒステリーママとのやり取り。あのシーン好きなだけに、もう少し重たく長く欲しくなかった?『もう12歳じゃないのよ!バタン』だけじゃーもの足りなかったなー。そこにもう少しヴォリュームがあれば、いままでバレエに打ち込んで来たが故に普通の女の子が知っている楽しみを知らないのよ!っていうフラストレーションの噴火がリアルだったと思うし、打ち込みすぎたから精神を蝕まれているんだというカウンターにもなると思うのです。さらに次の日、寝坊したのに走って向かう真面目さをより際立たせられたのにな~。
さらに言うとリリーにクンニされてる時、もっと気持ちいい演技が必要です、絶対。超声出したいけど、ブランケットで口を押さえる位。それがあるとタクシーでの手〇ンの良さがいかほどだったか分かりますし、大人の女なのよ!っていう裏付けにもなってニナに感情移入できる。足りない笑 あれじゃw


とはいえ噂通りに名画でした!88点!



youngas sogawa
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by youngas | 2011-11-01 20:13 | やんがすちゃんのYMO