カテゴリ:XX KLUV2010 秋の特別編( 3 )


2010年 10月 01日

やがちゃんのXX KLUV(チョメチョメクラブ)2010 秋の特別編

やがちゃんのXX KLUV2010 秋の特別編とはYOUNGASの今年のキングオブコントのエレキコミックのすべりぶりに心から拍手を送っているほう・シノダが完全妄想で理想の逢い引きをしてみるコーナーを約1年ぶりに唐突に復活させてみただけの気まぐれな全3回のスペシャル企画です。


特別編〈AKB48〉


第3回


「ごめんね!暇ならまた遊ぼーね!」
完全に風邪を引いて自分の部屋に横たわりながら由紀からのメールを眺めているとくわえていた体温計が鳴った。38.1度。見なければ良かった。
「おかげさんで風邪です」と由紀に皮肉めいたメールを返すとベッドの外に携帯と体温計を投げ捨てた。


数時間後。
携帯がメールの着信を知らせている。ベッドから腕を出し必死になりながら携帯をつかむ。
ようやく手にして携帯を開く。
板野からだった。
「ご飯食べれそう?今日お家行ってあげるからおとなしくしてなよね。近くにスーパーとかあるっけ?」
「イトーヨーカドーが…」
それだけ返信して再び力尽きた。


もう夕方だった。部屋のインターホンが鳴る。
だるすぎる体でドアを開ける。
「板野早かったな…」
立っていたのは優子ちゃんだった。
「優子ちゃん…どうしてここが…?」
「いや、あの、迷惑ですよね?」
「そんなことないよ…」
「お邪魔します!」
優子ちゃんは積極的に上がって来てキッチンに大きな袋を置いた。
「料理します!寝ててください!」
「いや、あの…」
ピンポーン!!
ヤバい!!
扉が開く。
「大丈夫?」
陽菜だ。
優子ちゃんと目が合う。
不思議そうに会釈し合う二人。
「ゴホッ…あの、妹の陽菜です。あの、彼女は会社の受付の大島さん…」


20分後。
「手際良いですね。大島さん」
「いや、陽菜さんこそ」
キッチンがにぎやかだ。

しかしまずい。板野には今日は来なくていいからとメールしたけど返信が無い…。


ピンポーン!!
「風邪大丈夫?」
才加さんと由紀が立っている。
「あ!才加さん!!由紀さん!!」
「陽菜ちゃん!!」

20分後。
「会社の方なんですか?大島さん」
「そうです…」
「私元カノの柏木です。あれは姉の才加です」

「陽菜ちゃん、これ洗った?」
「まだですけど」
「もう!これ洗わなきゃ!」
「さすが才加さん!」

何だかすごいにぎやかになってきた。まずい。熱が上がってきた気すらする。


ピンポーン!!
「ちょっと!」
扉が開くと前田と高橋が立っている。
「友美!ほら!早く!」
板野が暗い顔で後ろから顔を出す。
「今日来なくていいなんてひどくない?」
高橋が威勢良く切り出して部屋に入るとキッチンのメンバー全員と目が合って固まった。前田と板野も異変に気づき中に入ってきてキッチンを覗き込む。
「え?てか、何コレ?」
板野がぼそっとつぶやいた。



1時間後。
「これマジおいしそうなんだけど」
「うん!おいしい!」
陽菜と高橋が嬉しそうにつまみ食いをしている。自慢気な顔の才加さん。
「でしょ!やっぱり隠し味いるでしょ!」
「大島さん天才!」
板野と優子ちゃんがなぜか意気投合している。ちょっと怖い。
「違うんだって!そうじゃなくて!あぁマイ包丁持ってくるんだった!」
由紀がイライラして前田を叱りつけている。
「じゃあ自分でやればいいじゃん!由紀!」
もう呼び捨てなんだ。



その夜はなぜかワイワイと過ぎて女達は食べるだけ食べて満足そうに帰って行った。俺もすっかり風邪を忘れていたがいつのまにかぐったり眠っていたのだった。



翌朝。

目を開けるとベランダの花に水をやる陽菜の背中。

「お兄ちゃんおはよう」
「おはよう。悪かったな色々」
「修羅場になると思ったけどね。はははは」
「優子ちゃんと板野、大丈夫だったかな?」
「あの二人、新しい恋探そう!って盛り上がってたよ。お兄ちゃんフラれたね、完全に」
「別にいいよ」


起き上がりベランダに立ち良く晴れた空に向かってグッと背伸びをした。
遠くでスカイツリーがぼんやり見える。

「今何mかな?」
陽菜は笑顔で答えた。
「どれぐらいかわからないけどあれ完成したら一緒に登ろう。麻里子さんと一緒に」

陽菜の視線の先にある麻里子の写真がいつもよりも笑っているように見えた。




終わり




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by youngas | 2010-10-01 01:25 | XX KLUV2010 秋の特別編
2010年 09月 30日

やがちゃんのXX KLUV(チョメチョメクラブ)2010 秋の特別編

やがちゃんのXX KLUV2010 秋の特別編とはYOUNGASの箭内さんプロデュースの高橋優をちゃんと聴いたら意外なほど良かったほう・シノダが完全妄想で理想の逢い引きをしてみるコーナーを約1年ぶりに唐突に復活させてみただけの気まぐれな全3回のスペシャル企画です。


特別編〈AKB48〉


第2回


晴れた日の朝。窓の外、遠くにスカイツリーが見える。今何mぐらいなんだろうな。
一人そんなことを考えているとキッチンから「出来たよ〜」と麻里子の声がする。


キッチンに行く。そこには誰もいない。薄暗いキッチンに何も乗っていないテーブルがある。


「いってきます」
俺は小さくつぶやき扉を閉めた。


仕事帰りの秋葉原。ドン・キホーテの前。人通りが激しくBGMも大きい。今流行りのアイドルグループの劇場があるらしくポスターや看板の前で写真を撮る人達を横目にタバコに火をつけた。
「お兄ちゃん!お待たせ!」
「おぅ」
「ここ禁煙!」
タバコを引ったくり近くの灰皿に捨てる。妹の陽菜だ。
先月から一人暮らしを始めたから電化製品を一緒に見て欲しいと頼まれたのだ。どうせ買わすつもりだろう。


「お兄ちゃんさ、痩せたんじゃない?」
「そんなことないよ」
「一人で食べてるわけ?ちゃんと朝昼晩」
「うるさいな。人の心配はいいからお前自分の心配しろよな」
「はいはい」


ヨドバシカメラで散々買い物に付き合わされて結局空気清浄機を買わされ、その後上にあるレストランへ。
食べ終わり一服していると陽菜が切り出した。
「お兄ちゃんさ…麻里子さんのモノどうしたの?」
「送ったよ。向こうの実家に。一回お母さんが来たんだよ、家に」
「麻里子さんのお母さん…大丈夫だった?」
「あの事故から半年経ったからさすがに冷静にはなってたけど…やつれてたな」


半年前―。

麻里子は俺を送り出した後、支度をして自分の勤め先に向かって歩いていた。歩道を保育園の子供たちの列が通り抜けた。女の子が一人倒れたのを起こしに行こうと小走りで近づいたところにバイクがやってきて麻里子は女の子と一緒に数m先へ投げ飛ばされた。女の子は無傷で生還。麻里子は帰らぬ人となった。


俺はその日を境に現実と幻覚の区別のつかない日々を送っていた。


麻里子からメールが来たような気がしたり、ホームでスカイツリーを一緒に見上げているような気がしたり…。


「栄養あるもの食べなよね。今度お兄ちゃんち行くから」
陽菜はホームでそう言い残し電車に乗って帰って行った。
手を振って別れた後改札から外へ出て夜の街をトボトボと歩いた。ひんやりと夜風が頬を撫でる。
小さな商店街を歩く。ほとんどの店にすでにシャッターが下りていてコンビニの電気だけが眩しく道を照らしていた。
突然携帯が鳴り響く。
「もしもし」
「…」
「もしもし?」
「…」
いたずら電話か。そう思って切ろうとした瞬間「あの…」と女の子の声がした。

「もしもし?誰ですか?」
「あの…柏木です…」
「柏木?あ!柏木由紀!?」
高校時代に付き合っていた元彼女だった。約5年ぶりだった。
「お前、どうしたんだよ急に」
「…いや、別に。元気?」
「元気だよ。由紀は?」
「うん。元気。あのさ、今って何してるの?」
「今?しがないサラリーマンてとこかな」
「いや、うんと、そうじゃなくて、今って外?」
「あ、今って今ね。うん。外」


その後待ち合わせをして由紀と俺は5年ぶりに再会した。


駅前の居酒屋。
「乾杯」
「乾杯!いやぁ久しぶりだね。変わらないなお前」
「あのさ…彼女っているの?今」
「……ん?何だよ急に」
「いるのかなぁって。いないなら私頑張ろうかなぁって」
「ははは。何言ってるんだよ。お前がフッたんだぜあの時」
「あれはさ、若かったしね。まだ恋愛が何かわかってなかったの」


由紀は酒を飲み干すと饒舌になり、俺もその早いピッチに付いていくのが精一杯だった。元々酒の弱い俺はいつのまにか気を失っていた。
気付くと恐らく由紀の部屋。そのベッドの上にいた。横には由紀が眠っている。
起き上がろうとするが頭がガンガンして無理だった。


次に目を開けると部屋には電気がついていた。ぼんやりだが女性が腕組みして見下ろしている。眼鏡をかけると由紀の二コ上のお姉さん才加さんだった。状況がようやく飲み込めてきた。
「あんたさ、由紀の元カレだよね」
「あ。はい…」
「どういうつもりよ!」
俺は突然ベッドから引きずり出されてパンツ一丁で外へと投げ飛ばされた。
由紀が後ろで申し訳なさそうに見ている。
「この子の悪い癖は今に始まったことじゃないけど実家までノコノコと来ないで!とっとと服着て帰りな!麻里子のことあってからまだ半年じゃない!」
才加さんと麻里子は友達だった。うっすら目に涙を溜めた才加さんを直視出来ないまま俺は静かに服を着て明け方の街を歩いた。まだ頭痛がしている。


公園のベンチを見つけて腰掛けると目の前に建設中のスカイツリーが見えた。
朝露に濡れた草花を鳥たちが揺らし俺は大きなくしゃみをした。


続く


※この日記に関するお問い合わせ、質問、意見などは一切受け付けておりません。
またこの日記を読んで「秋の特別編て奇妙な物語風にしてるけどAKB=秋葉原の秋でもあるんだろ?」など本気で当ててくる感じもお断りいたします。
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by youngas | 2010-09-30 10:24 | XX KLUV2010 秋の特別編
2010年 09月 29日

やがちゃんのXX KLUV(チョメチョメクラブ)2010 秋の特別編

やがちゃんのXX KLUV2010 秋の特別編とはYOUNGASのオールナイトの限界が2時頃までになってきたほう・シノダが完全妄想で理想の逢い引きをしてみるコーナーを約1年ぶりに唐突に復活させてみただけの気まぐれな全3回のスペシャル企画です。


第1回


2010年、秋―。


猛暑が続いた夏がやっと過ぎ去ったと思ったら急にやたらと肌寒くここんとこは冷たい雨が都会を包んでいた。


「あんなに出来たんだね、スカイツリー」
錦糸町駅のホーム。スカイツリーを見上げて麻里子がつぶやいた。
「今度近くまで行ってみるか」
麻里子が嬉しそうに頷いた。


休み明けのデスクは先週の仕事の残骸が散らかり一瞬でため息がこぼれた。
「汚い!片付けなよ。もう」
同僚の板野が眉間にしわをよせている。

「おふくろかよ。お前は!」
「じゃあ自分でやれば!」
気分を害したのか急に板野が書類を俺に投げるように渡してきて小さく吐き捨てた。
「私おふくろじゃないし」


困り顔で席に着くと向かいの席の前田と高橋が同時に言った。
「女心がわかってないっ!!」


特別編〈AKB48〉


「女心って何だよ?」
高橋が頭を抱える仕草で答える。
「友美の気持ちわかってないわけ?」
前田が続ける。
「デートしたんだよね?友美と!」


確かに先週板野友美と俺はオシャレなレストランで食事をしていた。しかしまさかこの二人がそれを知ってるなんて!
「誰から聞いたんだよ!」
「友美本人から!」

板野のデスクに目を向ける。
板野が急に顔を逸らしたのが目に入った。
おしゃべりだな全く。


その日の夕方。外回りを終えて自分のデスクに座るとリポDと小さく折られたピンクの紙が机の上にあった。

板野だな。そう思って紙を開けると「外回りお疲れ様です!!これで元気つけてくださいネ 大島」と書かれていた。
大島?大島……あ!受付の優子ちゃんだ!そう気づいた次の瞬間背後に気配を感じた。振り返ると板野が立っていた。


「お疲れ様。外回りでしょ?」
「お!…おう。お疲れ…」
手紙をそっと後ろ手に隠してポケットに忍ばせた。
「何?ひきつってるけど。顔が」
「そんなことねぇよ」
「あ!そう言えば受付の大島さんがキミの机どこか聞いてたらしいよ。何なの?」
「知らない…」
「ていうか今日もう終わりでしょ?ご飯行かない?」
「う…うん…」
「何?その返事!」

すると課長が奥から現れた。
「板野くん!悪いんだけど今日ちょっと残れるかな?」
板野は一瞬顔をしかめたがすぐに笑顔を作り「もちろんでぇ〜す!」と返すとすぐに自分のデスクに戻っていった。


俺は少しホッとしてオフィスを後にした。
下りのボタンを押してエレベーターを待っていると絶好のタイミングで携帯が鳴った。
メールだ。開くと彼女の麻里子からだった。
「今日何食べたい?何も思いつかないからなんかあったら教えて」
考えている内にエレベーターが来て1階に降り、携帯片手に悩んでいると「あの…」と後ろで声がした。
振り返ると受付の優子ちゃんが潤んだ瞳で立っていた。


「今お帰りですか?」
「あ。うん。ありがとね、あの、リポビタンDと…」
「いいんです!」
遮るように大きな声を出す彼女。
「あの、勝手に、机どこか聞いたりして、すいません…」
「いや…」
「迷惑ですよね…」
「全然そんなこと…」
話が終わらない内に深くお辞儀をして立ち去ってしまった。


帰り道。電車の中でメールを返す。
「肉じゃがが食べたいかな」

数分後携帯が鳴る。
「了解(^O^)/」


俺は少し笑って窓の外に見える夕暮れのスカイツリーを見つめていた。


続く


※この日記に関するお問い合わせ、質問、意見などは一切受け付けておりません。
またこの日記を読んで今さら中澤裕子が痩せたから何なんだなどの苦情もお断りいたします。
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by youngas | 2010-09-29 10:45 | XX KLUV2010 秋の特別編